膝(ひざ)の運動について

だいたいの骨は先がツルツルの軟骨で出来ています。
そして、軟骨はレントゲンではちゃんと写りません。
 膝関節を作る大腿骨(太ももの骨)と脛骨(向うズネの骨)の先にも約5ミリずつ軟骨がありますので、正常では約10ミリの隙間が軟骨の分だけ空いているようにレントゲンで写ります
ですので、膝の骨の隙間が狭いということは、軟骨が少ないということです。

膝は体重が掛かる関節ですが、しっかりと筋肉やスジで締め固定されている力もあり実際には立っているだけで、 片膝ずつに体重と同じかそれ以上の負荷が掛かっています。
さらには、長く角度の違う骨同士がつながっていますので、関節円板というクッションがあるものの片側だけに荷重が掛かったり、ねじれる力が掛かり易かったりと物理的に不利な条件が多い関節です。

嫌なことばかりですが、膝周りの筋肉(太もも)を鍛える事で負担が和らぎます。

太ももを鍛えるにはスクワット(屈伸運動)が一番良いのかもしれませんが、すでに膝の痛みを抱えている方にはつらいと思います。
そこで!膝の屈伸を伴わずに太ももの筋肉を鍛える運動を紹介します。


①右膝の運動の場合

イスの左側に立ちます。
右手で背もたれを持ち、姿勢はまっすぐに保ちます。
この姿勢のまま、膝を曲げずに左脚を前にあげます。
ゆっくりと3秒で上げ、一呼吸の後に、3秒かけて左足を床に降ろします。
同様の動きを、後ろ、外、内(右脚の前)と行います。

②左膝の運動の場合

①の運動の左右逆を行ってください


※こけない様にしっかり背もたれをお持ちください。
※キャスター付きのイスは転倒の恐れがあります!
※ゆっくり動かしください。
※後ろに上げる際は、前かがみにならないでください。
※上げる角度は`痛みなく上がる程度で構いません。


この運動の良い所は、動かしていない脚の股関節(おしり)の筋肉も鍛えられ、片足立ちの練習にもなり、転倒予防にも効果がある事です。
きついと感じる方は、左手で左側のイスにつかまり、左脚の運動を行ってみてください。

ラッパを吹く猿

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