2017-02-13
ミオグロビンは筋肉の色素
「昔は血の小便が出るまで練習したもんや」とお話をうかがいました。
僕も格闘技の試合後に出た経験があります。
そうです、そこまでハードにしなければ!……と言いたいところですが、そうも言ってられません。
血の小便にも色々あります。
①ラグビー・空手などのコンタクトスポーツ、自転車のサドルで直接的に腎臓や膀胱・尿道にケガをした場合はオシッコに血が混じります。血尿ですね。
②ボクシングや空手などでボコボコに筋肉を打撃されたり、スポーツ全般で筋肉を使いすぎて筋肉が潰れるとミオグロビンが出て来ます。これが血流から尿に行くと、ミオグロビン尿症と言って茶色い感じになります。
③マラソンや剣道で足の裏を叩きつけて血の成分を踏み潰したものが尿に出てくるヘモグロビン尿症。これも茶色い感じになります。
上の③は行軍血色素尿症(軍隊の行進で歩きすぎたら出る尿)とも言いまして、練習しまくって出る“血の小便”はこの状態かなぁと思われます。
血そのものや、血の色素、筋肉の色素であろうと、間違いなく腎臓に負担がかかっていると考えていいです。
震災のガレキから助け出された人の潰れた筋肉から一気に腎臓へミオグロビンが流れて腎不全になる(クラッシュシンドロームと言います)ことがありました。
血や筋肉のカスを腎臓のフィルターに通し続けて、フィルターの目詰まりを起こすと、血の小便どころかオシッコが止まります。
とても危険な状態で入院が必要にもなることもあります。
練習は追い込まないと体も心も強くなりません!……ですが、そこは程度もん。
水分不足で濃い黄色の尿が出ることもありますが、濁ったり、変な色の時は要注意です。
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